湯の花があると良い温泉な気分!湯の花の正体とその効能

「何これ!?何か浮いてる(泣)」と初めて見たときはドッキリしたことがある人いるのではないでしょうか?当時若すぎた私は、こう言っちゃなんですが「鼻水?」と思い、浮いているものが何者なのか凝視していました。

その時の湯の花は、白いふわふわしたお湯に漂う物体でした。泉質によっては出現しない温泉もありますが、ところによっては黄色や灰色もあります。

今では湯の花がある方が得をした気分になります。湯の花って何?どんな状況で発生するの?何が良いのでしょうか?そんな疑問について、ご説明します。

○お湯に漂うふわふわの白い物体!湯の花っていったい何?

捕まえようにもそーっと手のひらに乗せなければ消えてしまう不思議な存在。湯の花とは、温泉の不溶性成分のことで沈殿物です。温泉地での湯の花は、硫黄鉱山原石粉砕品、源泉湧出地の積載粉砕品、噴出等粘かぶせ湯の花、蒸気が付着したものなどもあります。

温泉地によって、泉質の主成分に合わせて湯の花の成分が変わります。湯の花といっても一概に同じものではないんですね。一目瞭然なのは、白だったり黄色だったり色が違うところです。ひとところの温泉地なら、源泉が同じなので成分が同じ湯の花だと思います。

例えば大分県の別府温泉では、硫黄華、硫酸塩華、珪華が主成分です。ここの地熱地帯にある「湯の花小屋」という藁葺き小屋では、湯の花を生産し全国に出荷しています。

湯の花は、入浴剤の成分として集められたり、温泉地のお土産として売られているんです。もし購入するなら、どこの温泉地の湯の花か表記されていますので、自分がどのような成分を求めているのか把握しておくと、どの温泉地を選ぶと良いか分かります。

購入した湯の花を、自宅の湯船に入れると選んだ温泉と同じ成分のお風呂が楽しめます。成分が強すぎることもあるので、用量、用法はよく守りましょう。成分によっては追い焚き機能のある風呂釜を痛めることがあります。

○どうやって湯の花が発生するのでしょうか?

地球の中心部に近付くにつれ温度が高くなります。地中から源泉が高い温度で湧出すると大気に触れ、一気に冷やされるため溶解される量が減り、溶媒成分が蒸発し、そして酸素と反応し沈殿物(湯の花)が発生します。江戸時代から、人工的に作ることができるようになりました。

○湯の花で有名な温泉のご紹介

前述しました湯の花小屋を持つ大分県明礬(みょうばん)温泉。周辺の別府温泉や熊本の地獄温泉もさることながら、明礬温泉はおすすめです。湯の花出荷量が国内でも多く、自然の湯の花工場として有名です。

そして草津温泉。湯沢温泉。箱根。ここに挙げきれないほどあります。みなさんご存知の有名所ですが、もしかしたら連休などは、湯の花が珍しくて捕まえようとする人達が多く、いざ入ったら湯の花がなくなっていることもあるので、湯の花を見たい!というプランなら人が少なめの穴場を選ぶのもアリです。

湯の花があると贅沢感が増すように感じます。いつもとは違う温泉を選ぶなら、湯の花があるところをチョイスしてみるのも良いですね!