温泉街の名物!今改めて歴史を紐解く温泉まんじゅう!

温泉まんじゅうは温泉街の食べ歩きの定番です。蒸したてのほかほかは風味もフワフワ感もたまらなく、ちょうどいい甘さでちょうどいい大きさでおやつとしてバッチリです。

伊香保温泉が温泉まんじゅうの発祥の地ってご存知ですか?温泉まんじゅうは、なぜあの姿になったのか様々な説があります。温泉まんじゅうの歴史や温泉地の名物についてご説明します。

○温泉から作っているから温泉まんじゅう!?

ふっくら感を出すために必要な重曹成分を含む温泉でまんじゅうを作り、温泉の蒸気で蒸しているから温泉まんじゅうと呼ばれるようになりました。

現在は、温泉を全く使用せずに普通のまんじゅうを温泉地で出しているから温泉まんじゅうとうたっているものも少なくありません。

○伊香保温泉の勝月堂が発祥の店だといわれています

伊香保温泉に名物がなく、東京の風月堂で修行をして伊香保に帰ってきた初代主人の半田勝三が、片瀬まんじゅうをヒントに作ったのが温泉まんじゅうの始まりです。

店の名前は風月堂からもらって自分の名前を入れ勝月堂としています。名物開発までは、団子屋を創業しそこそこ繁盛していましたが、やり手の男に名物を作ってはどうかと進言され大当たりして全国に温泉まんじゅうが広がりました(チェーン店ではなく真似されています。当時の人気ぶりが伺えます)。

その大当たりの原因が、1934年に昭和天皇が陸軍特別大演習で来県した際、温泉まんじゅうを2円分(当時は大量)購入されたことで火がつきました。皇族のキッズ服とかすぐ売り切れちゃいますよね。すごい宣伝力です。

○勝月堂の温泉まんじゅうのこだわり

伊香保温泉の鉄分を多く含んだ黄金の湯の色に似せて作っています。湯の色に似せた茶色のまんじゅうは黒糖を使用しています。中のあんこはこしあんで、国産の北海道十勝産の無添加あずきです。

毎朝職人が手作りで丁寧に作り、皮には少しだけ味付け、あんこは甘さ控えめ、塩味が隠し味という特徴を受け継いでいます。勝月堂は弾力があるのに特にふわふわです。

○兵庫県の有馬温泉名物!酒まんじゅうと炭酸せんべえ

兵庫県の有馬温泉の名物は、かりんとう風味の温泉まんじゅうよりむしろ、酒まんじゅうと炭酸せんべえの方が有名でしょうか。酒まんじゅうは白色で、やはり温泉を使用して作っており温泉の蒸気で蒸しています。

ぱかっと割ると出来立てならホワッと温泉の香りに気付きます。口に入れると鼻から抜ける酒の風味でなんとなく口から顔がホクホク温まる気さえします。

子供の頃は大人なまんじゅうな気がしてちょっと悪いことをしている気持ちになっていました(苦笑)お子様にはウケがよくないくらいしっかり酒の風味がします。上品な感じで大人は好きだと思います。

炭酸せんべえは有馬温泉のお土産代表格です。こちらはお子様も喜びます。有馬温泉は日本3古湯の1つで豊臣秀吉も足繁く通うほどのお気に入り名泉です。江戸時代の温泉番付で最高位に格付けされています。

○人に歴史あり。温泉に歴史あり。温泉まんじゅうに歴史あり。

温泉へ行ったら、温泉街へ足を伸ばして名物の食べ歩きはしたいですね。菓子にも歴史ありです。ご紹介したのはほんの一部に過ぎませんので、いろんな温泉街で散策してみてください。

ただのまんじゅうだと思っていた温泉まんじゅう。ちゃんと温泉を使用したやつ食べたいなぁ。店によって同じまんじゅうでも色や風味、食感、味が違います。おまんじゅう全部集めて食べ比べしたいなぁ。